双峰飛泉のある川は、下総台地を侵食して、利根川沿岸平野に続く小さな谷で、その断面は、図のようになっています。 砂層(下総滝群)と泥層(上総層群笠森層)の境から常時水が湧き、川の水源になり、泉のすぐ下流で滝(飛泉)になっています。 分類しちゃうと、湧水型の滝。 台地上の浅い谷底の湧出水が作る、新期侵食谷の谷頭遷急点にある。 |
地層の境が地形(滝)に反映しているわけですが、この地域は、地層がほぼ水平なので、地層の境の標高30m付近で、滝だけでなくてその他の地形も変化しています。 右のこのあたりの地形の模式図を見てください。 ●1。川の水源の高さ ●2。谷にたくさん作られている用水堰の高度 ●3。水田の作られている小さな谷や緩傾斜地の上限高度。 ●4。台地を削る谷の侵食前線高度 などなど。→高さが同じ→地層の境に ある。という訳ですね。 下総台地周辺には、この手の、泥と砂の地層が黒幕になっている地形がたくさんあり、一見関係ないような現象が、実は関連しているということがよくあります。 地質が地下水を決め、地下水が地形を決める、という関係かな。地層が単純なので、その関係が一目で分かる場所だというわけです。 |
地層の色は上の図と同じ。 左の谷が、双峰飛泉のイメージ。 右の谷は、より大きな谷で、用水堰が作られている。 台地下部の地質は十分みていないのでいつか修正があるかも。 |