滝面の地形 補足.滝のかたちは3種類ある

滝の形を考える際のおまじない的考えですね。 <下に実例写真あり>

●滝面の地形は、滝という地形の一部に過ぎず、滝の地形は3種類の時間スケールの異なった地形であるという事を述べたいと思います。

 滝の3つの地形とは
現在の滝・瀑布帯は、滝の最初があって、それが分裂変化しつつ後退してきて、現在の形があり、それも変化後退しつつあるといえます。つまり、滝の発生、変遷、現状に対応した地形が滝/瀑布帯の地形全体を作っているというわけですね。

1。滝の発生に対応した地形:何千年か何百年前の地形:滝/瀑布帯の比高や最初の位置を決定している。

2。滝の変遷に対応した地形:滝のできた後今までに変化してきた地形:たとえば、滝の下にある滝が動いていった跡の「廊下」地形、以前の滝のあった位置に残されている滝壷やなごりの滝、滝が分裂して後退した結果である瀑布帯の滝の配列などなど。:瀑布帯の地形を決めているといっていい。

3。滝の現状に対応した地形:滝面や滝壷、滝壷の周りの崖(「滝崖」という)のようす。ただいまの現状というのでなく、それなりに何十年か何百年かの時間幅のうちに形成されてきた地形ですけど、滝にとっては現在であろうという地形です。

発生に対応した地形

人工の曲流短絡トンネルの滝と滝壷。
ほんの少し削れた滝面で、滝下には結構深い滝壷が ある。
こののち、この滝がいかに変化しても、滝の高さはこれ以上大きくならないし、滝壷はあとあとまで化石化して残る。

富津市上白狐の川廻し滝。


変化と現状の地形

より広い廊下から狭い滝(線滝)になり、狭い廊下(滝崖)を掘って後退している。

細かいですけど、滝面の地形表面と滝崖の地形表面が違っています。滝崖の地層に対応した凹凸は風化作用によるもの。
滝面が後退してできた後変化したわけですね。

大網白里町小中 小中大滝


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