目測は信用できない。あたりまえのことだが
滝という地形は小さな地形です。そりゃ人間に比べれば大きいかもしれないが、1/2.5万地形図や1/5地形図で記号でしか表現できない。最近の市町村の2500分の一地形図でも表現できません。
それで、現地で測量して滝の地形を示す図(見取り図)を作ることになります。
手近なところから、滝の高さはどうやって測ります?
普通、滝を見るのに滝を測る人はいないので、滝の高さはみなさん目測で済ましているようですね。
ただ、感じておられると思いますが、「目測の滝の高さ」って、釣り落とした魚の大きさとどっこい。
目測の値は、大体合っているが誤差があるという程度の不正確さでなく、滝の傾斜や見る人の位置によって実際の値との差がものすごく変動するという性格があり、要するに、全然信用できない数値です。少なくとも、私の目測が正しかったことがありません。人間はそうできてないような気がする。
道具を使って、測った値でないと信頼性がありません。
道具と方法の必要条件(滝を測る場合)
高さを測る程度のことは、原理的に難しいことではないし、精密機械もあります。
大金持で、人夫を雇って高額の測量器具をもちこみ、登山家を雇って滝上に登らせて測量すればできることですが、滝を見に行く人は、1人か2人。かさばったり重い器具はダメ。高い金を出すならカメラかパソコンという方だと思いますので、実際上、よく測量屋さんが使っているレベルや平板程度の測量機具でも持っていけません。
軽い。安い。かさばらない。一人か二人で使う道具であることが必要です。
しかし、厳密性は必要ないという、良い条件もあります。
つまり、滝の高さを求める、あるいは、滝の地形を図化するという程度なら、10m測って10pの誤差なんて、なんでもありゃしない。誰も気にしません。では、誤差が1mだったら。まあ許せるかもね。10mの滝と9mの滝でそんなに差があると思えませんからね。地形調査ではちょっと困るが。
その程度より良い精度で、安いかさばらない、重くない器具はかなりあります。
<以下、そいつらの使用例>